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災害に巻き込まれないために、家の新築やリフォーム時に考えておきたいこと

災害に巻き込まれて被害を受けないようにするためには、自然災害(地震、台風、大雨、火災、雪など)の影響を最小限に抑えるための設計と素材選びが重要です。
災害の種類に応じて、必要な性能を高める工夫が求められます。当社は屋根と外壁の専門家なので、以下に災害に強い屋根と外壁にするための概要を解説します。

1.耐風性を高める屋根と外壁

台風や強風が発生する地域では、風による被害を防ぐために屋根と外壁の強度を強化することが必要です。

屋根の耐風性強化

【軽量で強度の高い屋根材の選定】
金属屋根(ガルバリウム鋼板など)は、軽量で強度が高く、強風による影響を受けにくいです。
また、耐久性も優れています。
セメント系屋根材(瓦の代替品として使用)やアスファルトシングルも風に強い屋根材です。

【屋根の取り付け強化】
屋根と屋根下地をしっかりと固定するために、強力な金具や補強材を使用し、強風で屋根が飛ばされないようにします。
屋根材の接合部分(屋根材同士や屋根と軒の部分)をきちんと密閉し、風の影響を減らします。

外壁の耐風性強化

【風に強い外壁材の選定】
金属サイディング(ガルバリウム鋼板)やセメント系サイディングは、風圧に強く、強風時にも壊れにくいです。これらの外壁材は、軽量で強度が高い特徴があります。
レンガタイルや石材外壁は、風に強く、耐久性も高いため、風によるダメージを受けにくいです。

【接合部の強化】
外壁とフレーム(骨組み)をしっかりと接続し、強風で外壁が外れないようにします。
金具や強力な接着剤で固定することで、風圧を分散させます。

【隙間のない設計】
外壁に隙間や凹凸を減らし、風の影響を受けにくい平坦なデザインを選びます。
風の流れを受けにくくすることで、風圧を軽減します。

2.耐震性を高める屋根と外壁

地震の揺れによるダメージを防ぐためには、屋根と外壁の強度と耐震性を確保することが大切です。

屋根の耐震性強化

【軽量屋根材の選定】
重い屋根材(瓦など)は、地震の揺れに対する負荷が大きいため、軽量の屋根材(ガルバリウム鋼板、軽量コンクリート屋根、アスファルトシングル)を選ぶと、地震時の揺れを軽減できます。

【屋根と骨組みの接合強化】
屋根の骨組みをしっかりと補強し、揺れによるズレを防ぎます。
金具や補強材を使って、屋根と建物全体を一体化させます。

外壁の耐震性強化

【耐震パネルの使用】
外壁に耐震性能の高いパネル(鉄筋コンクリート、耐震サイディングなど)を使用し、揺れを分散させます。地震の揺れを吸収・分散することができます。

【外壁材の軽量化】
重い外壁材は地震時に揺れを大きくし、建物の安定性を損なう可能性があります。
軽量な外壁材(例えば、金属サイディングや軽量コンクリート)を選ぶことで、揺れを軽減できます。

3.耐水性を高める屋根と外壁

大雨や台風の際に水害を防ぐためには、屋根と外壁がしっかりと水を弾き、内部に水が浸入しないようにすることが必要です。

屋根の耐水性強化

【防水屋根材の使用】
アスファルトシングルやガルバリウム鋼板などの屋根材は防水性が高く、雨水の浸入を防ぎます。
防水シートを屋根下に敷くことで、万が一の漏水を防ぐことができます。

【屋根の勾配を適切に設定】
屋根に十分な勾配をつけ、雨水がスムーズに流れるようにします。
平らな屋根は雨水が溜まりやすいため、適切な勾配を設けることが重要です。

外壁の耐水性強化

【防水塗料の使用】
外壁には防水塗料(シリコン系、フッ素系など)を使用し、雨水が浸入しないようにします。
特に、外壁が長期間風雨にさらされる場所では防水性を高めることが重要です。

【防水性の高い外壁材】
金属系サイディングやセメント系サイディングは、雨水を弾く特性があり、水分を吸収しないため、湿気やカビの発生を防ぎます。

【外壁の隙間をなくす】
外壁と窓、ドアの接合部に隙間がないようにシーリングを行い、水が浸入しないようにします。

4.耐火性を高める屋根と外壁

火災から家を守るために、耐火性を高めることも非常に重要です。

屋根の耐火性強化

【耐火性の高い屋根材の使用】
金属屋根(ガルバリウム鋼板)やセラミック屋根材、アスファルトシングルは、耐火性が高いため、火災の際に延焼を防ぐ効果があります。

【屋根裏の防火処理】
屋根裏に防火シートや防火塗料を施すことで、火災のリスクを減らします。

外壁の耐火性強化

【耐火性の高い外壁材を選ぶ】
セラミック外壁やガラス繊維強化コンクリート(GFRC)などは耐火性が高く、火災の際に外壁が早期に燃え広がることを防ぎます。
レンガや石材も高い耐火性を持つ素材です。

【防火塗料の塗布】
木材や可燃性の外壁に防火塗料を塗布することで、火災のリスクを減らすことができます。

5.雪に強い屋根と外壁

積雪が多い地域では、雪による負荷を減らすための工夫が必要です。

屋根の雪への対応

【屋根の勾配を適切に設計】
屋根に適切な勾配をつけることで、積もった雪が自然に滑り落ちるようにします。
急勾配の屋根は雪を落としやすく、負荷を減らします。

【雪止め金具の設置】
雪止め金具を取り付けることで、屋根の上に積もった雪が一度に落ちることを防ぎ、外壁に対する雪の衝撃を減らします。

いかがでしたでしょうか。
家を新築する際やリフォームをする際に、これらのことを意識して計画すると、災害に強い建物になります。ぜひ、家づくりやリフォームの際の参考にしてください。