COVER外壁カバー工法

これだけは知っておきたい!外壁カバー工法

外壁のカバー工法(断熱外壁重ね貼り工事)とは?

既存外壁に、断熱性の高い金属外壁(アイジーサイディングなど)を重ね貼りすることで、​ただきれいになるだけでなく、冷暖房効率UP、光熱費削減、CO2削減等、環境にも優しく、そのほかにも遮音性UP、メンテナンス性UPなど、住まいを快適空間に変えることが出来る外壁工事です。

カバー工法をした方が良いのはどういう場合?

外壁や目地にひび割れなどの劣化が見られる場合や、劣化により外壁からの雨漏りを起こしている場合などで、下地までは傷んでいない場合にカバー工法をおすすめします。
外壁材や目地にひび割れや剥がれなどがなく、色褪せなどで見た目が悪くなっているだけの場合は、カバー工法までする必要はなく、塗装工事で十分です。

外壁カバー工法のメリット・デメリット

メリット

断熱性が高くなり、光熱費が軽減する

アイジーサイディングなどの金属板で断熱材を挟み込んだ金属外壁は、素材自体の断熱性も非常に高く、施工も通気層(空気層)を設けて施工するため、より断熱性能が高まります。さらに、金属表面に遮熱性フッ素樹脂塗装を施してあるので、夏場の強い日差しを反射し、室内に伝わる熱も軽減します。断熱性が高くなることで冷暖房効率が良くなり、光熱費が削減されます。

環境にやさしい

断熱性が高い金属外壁になることで、冷暖房時に使われるエネルギー消費量が減り、CO2削減にも貢献します。また、建物解体時に金属の再利用も可能なので、環境負荷軽減にもつながります。

遮音性が高くなる

外壁を重ね貼りすることで、通気層(空気層)や断熱材の層が増え、その分、外部からの音、内部から出る音に対する遮音性が高まります。

メンテナンス性が良い

金属外壁の多くは、金属自体もサビに強いガルバ鋼板などが使われており、その鋼板を耐候性の高いフッ素樹脂塗料で塗装しているため、メンテナンスの回数が減ります。(目安は施工後約20年)トータルでかかるコストで比較すると、割安になることが多いです。

壊れにくい

金属は、硬く、それでいてしなやかな素材であるため、割れや破損がなく、壊れにくいです。また、水を吸わないので、水分を吸収することで起こる凍害などの不具合も発生しません。

原因箇所が分からない外壁からの雨漏りがなくなる

カバー工法は、外壁全体を覆ってしまう工法なので、原因箇所が分からない外壁からの雨漏りがあっても、その原因箇所に水がいかないため、雨漏りの根本的な修理となります。

デメリット

カバー工法で施工した部材の分だけ外壁が重くなる

多くの住宅は耐震性をギリギリで設計している訳ではないので、カバー工法により多少重さが増えたとしても問題ありません。ただ、シロアリによる被害や下地や柱の劣化、施工不良や設計ミスなどで耐震性に不安がある場合には注意が必要です。

職人や施工会社によって仕上がりに差が出る

外壁のカバー工法での施工に問題があるか否かをきちんと見極めてくれる施工会社や職人さんでなければ、本来のカバー工法の性能を存分に引き出せません。
また、カバー工法は金属部材を現地で加工しながら施工するので、実際に工事を行う板金工の腕が悪いと、きれいに納めることが出来ず、のちのち不具合が出てくる可能性が高まります。

塗装と比べるとイニシャルコストが高い

外壁塗装によるリフォームと比べると、カバー工法でのリフォームはイニシャルコストで2〜2.5倍程度かかります。ただ、その後のメンテナンスコストも含めたトータルコストでの比較ですと、カバー工法を取り入れた方が割安になることが多いです。

傷がつきやすい

金属外壁の表面は塗装であるため、鋭利なものでひっかくと傷がついてしまいます。放置しなければ品質に影響が出るものではありませんが、傷ひとつないものを望むお施主さまには向いていない素材かもしれません。

錆びる場合もある

金属外壁は錆びにくい素材ではありますが、絶対に錆びないわけではありません。錆が出たからといって即座に大きな問題になることはなく、適切なメンテナンスを行えば、施工後30年、40年ともつ、強い家になります。